3名の識者による、Anonymous研究連載の第3回は、5月にアメリカで出版された500ページを超えるAnonymousドキュメンタリー本「We Are Anonymous」を執筆した、フォーブス誌英国支局の編集長 Parmy Olson 氏によるメッセージと、サイバーセキュリティに詳しい小説家 一田和樹氏による同書レビューをお届けします。
-- ●日本文化はAnonymousの重要な要素
私が書いた「We Are Anonymous」は、巨大企業や政府機関を完膚無きまでにたたきのめした若者たちのリアルな生き様をまとめています。なんといっても驚くのは、あまりにも簡単に彼らがそれをやってのけたことね。
「We Are Anonymous」は、Anonymousの内部で起きていたことの詳細をとりあげた最初の本で、Anonymousを例にして、インターネットのサブカルチャーがどんな風に現実世界を浸食してゆくかを解説しています。同時にまた、どのようにして、こうしたネットコミュニティの人々とコンタクトし、どんな風に活動しているかを知る方法もわかるでしょう。