台湾・台北市で、毎年恒例のIT総合見本市「COMPUTEX TAIPEI 2012」が5日よりスタートする。今回目玉の商品となるのがWindows 8搭載タブレットだが、開幕前日となった4日、ASUSTeK Computerはタブレット/ノートPCの新製品を一挙に発表した。 同社ではタブレット型からノートPC、机上で使用する一体型PCまで、Windows 8がカバーする幅広いカテゴリのPCを発売する予定で、いずれも画面はタッチスクリーンとなっておりMetro UIの操作をフルサポートする。中でも今回最も先鋭的な製品が、タブレットとしてもノートPCとしても利用可能で、ディスプレイを内外両面に搭載する「TAICHI」シリーズだ。 11.6型、13.3型の2種類のサイズを用意し、重量とディスプレイをたたんだときの厚さは同社Ultrabookの「ZENBOOK」と同等としている。そして、ディスプレイ部分は外側と内側の両面にIPS液晶パネルを搭載しており、閉じた状態ではタブレットのように利用でき、開けば従来のノートPCと同じスタイルや、本体を挟んで対面する2名で共通の画面を見ながら打ち合わせをするといった使い方が可能だ。 また、ディスプレイ部分とキーボード部分が着脱できる「Transformer」シリーズは従来Android端末のブランドだったが、今回はARM系プロセッサではなくIntelのCore i7(コードネーム“Ivy Bridge”で呼ばれる最新世代)を搭載し、OSとしてWindows 8が動作する新製品「Transformer Book」が登場。Androidで培ったディスプレイ/キーボード分離式デバイスのノウハウを、Windows PCに言わば逆輸入した形となっている。 発表会で同社会長のJonney Shih氏は、「世界最薄のCore i7タブレット」という表現でこの製品をアピールしており、フル機能のWindowsが動作するノートPCとしても、単体のタブレットとしてもパワフルに利用でき、しかもデータやアプリケーションの互換性が完全に保たれる点をメリットとして挙げている。Transformer Bookは11.6型、13型、14型の3種類のサイズが用意され、いずれもフルHD解像度のIPS液晶パネルを採用。CPU内蔵グラフィック機能に加え、別途グラフィックチップを搭載する構成もサポートするという。 さらに、大型の製品として18.4型の本体/ディスプレイ一体型PC「Transformer AiO」も発表された。一見すると据え置き型の一般的な一体型PCだが、Transformerの名の通りディスプレイ部分だけを取り外すことが可能で、あたかも18.4型の超大型タブレットとして使用可能。また、仕様の詳細については触れられなかったが、Windows 8とAndroid 4.0を同時に起動し、瞬時に切り替えて使用することができるという。タッチスクリーンは最大10点のマルチタッチを検出可能で、複数のユーザーが同時に画面に触れるような用途にも適しているという。 そのほか、次世代のAtomプロセッサとWindows 8を搭載する11.6型タブレットの「Table 810」、Tegra 3とWindows RT(ARM版Windows)を搭載する10.1型タブレット「Tablet 600」もあわせて発表した。 今回登場したすべての製品は、MicrosoftによるWindows 8の提供開始にあわせてあらためて正式発表するといい、現時点では詳細なスペックや価格・発売時期は公表されていないが、ASUSでは10インチクラスからデスクトップ機まですべてのカテゴリでタッチ操作に対応したWindows 8マシンをアナウンスすることで、今年秋以降に訪れると予想される新たなPCトレンドへの同社の意気込みを示した形だ。
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