米メイン州のアウバーン市教育委員会は、教育現場でのiPad活用が幼児の学力にどう影響するかを調査し、結果を発表した。同調査では、iPad利用者と利用していない生徒の学力向上レベルを比較し、iPadは幼児の成績向上につながるという結果が出たという。 同市内の16の幼稚園を調査対象とし、半分の8クラスの各生徒にiPadを支給した。iPadを導入したクラスと、従来の授業を続けたクラスのそれぞれで、学期開始直後と終了後の学力を測り、両クラスの学力向上率を比較したという。 学力の計測には、4種類のリテラシー(英語の読み書き能力)試験が用いられ、そのすべてにおいて、iPad活用クラスの成績向上率が、従来のクラスを上回ったという。特に、OSELAと呼ばれる試験の音韻意識セクションでは明らかな差が確認され、iPad活用者は平均で2.1点不活用者を上回った。 2011年4月に調査の実施が決定されたときには、財政面と実用性の観点からiPad導入を疑問視する声もあったという。今回の調査結果を受け、幼児期の読み書き能力を養うにはiPadの活用は効果的だとわかったうえで、今後どのようにアウバーン市教育委員会がiPadを導入していくかが注目されている。