国土交通省は27日、全国新幹線鉄道整備法第8条の規定に基づき、中央新幹線(東京都〜大阪市間)の建設主体であるJR東海に対し、建設の指示をした。超電導磁気浮上方式の鉄道(=リニアモーターカー)が建設される。設計最高速度は505km/hで、建設費(車両含む)概算は9兆0300億円。指示書には主要な経由地として甲府市付近、赤石山脈(南アルプス)中南部、名古屋市付近、奈良市付近があげられている。JR東海は指示を受けて「中央新幹線が構想段階から実施段階に入った。当社は営業主体および建設主体として、自治体をはじめ関係者の協力を得ながら、早期実現に向け努力する」との声明を発表した。JR東海は、超電導リニアによる中央新幹線について強力にプロジェクトを推進すべき局面に入ったことから、7月1日付けで組織改正を行なう。 「東海道新幹線21世紀対策本部」の名称を「中央新幹線推進本部」に変更する。「建設工事部」が所管していた「東京建設部」を「中央新幹線推進本部」に移管するとともに、名称を「中央新幹線建設部」に変更する。「中央新幹線建設部」のもとに、環境影響評価を着実に実施するための専門部署として「環境保全統括部」を新設する。これらにより中央新幹線計画を一元的に推進していく。