米マイクロソフト社(Microsoft)および独スカイプ社(Skype Global)は米国時間10日、マイクロソフトがSkypeを買収することで合意に達したことを正式発表した。Skypeを所有する“Silver Lake”などの投資家グループから、85億ドル(6866億円)の現金により買収する。 Skypeは、2010年時点で1億7,000万人のユーザーを有しており、2,070億分の音声と動画による対話を提供したとしている。Skypeはマイクロソフト社内の新たな事業部となり、同社CEOのトニー ベイツ氏(Tony Bates)が、マイクロソフト・Skype事業部のプレジデントの職務に就く。今後マイクロソフトは、Windows PCに加え、Xbox+Kinect、Windows PhoneなどでSkypeを利用できるようにし、Lync、Outlook、Xbox LIVEなどのコミュニティと連携させていく見込みだ。また、これら以外のプラットフォーム上への投資とサポートも継続して行っていくとしている。 マイクロソフトCEO(最高経営責任者)のスティーブ バルマー氏は「Skypeは世界中の数百万人もの人々に愛されている驚異的なサービスです。当社とSkypeは、人々が家族、友人、顧客、同僚と世界中どこにいても簡単につながっていられるよう、リアルタイム・コミュニケーションの未来をともに作っていきます」とのコメントを寄せている。 投資家グループを代表して、Silver Lakeのマネージング・ディレクターであるエゴン ダーバン氏は「私たちの所有の下におけるSkypeの変革を大変うれしく思っており、マネージメント・チームと社員の献身的努力に感謝しています。世界でもっともダイナミックで総合的なコミュニケーション・プラットフォームの1つになり得るという点で、マイクロソフト傘下でのSkypeの長期的な未来には大きな期待を寄せています」とのコメントを寄せている Skypeは2003年に創立。2005年9月にeBayにより買収され、その後、2009年11月にSilver Lakeが統率する投資家グループにより買収された。今回売却を行ったSilver Lakeが統率する投資家グループの他のメンバーにはeBay International AG、CPP Investment Board、Joltid Limited(Europlay Capital Advisorsとのパートナーシップによる)、Andreessen Horowitzなどがある。
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