高木義明文科相は4日午前の閣議後会見で、「公正であるべきことが歪められている。多くの人たちの心を傷つけることだろうと思う」と、大学入試問題がネット投稿されたことについて批判した。高木氏は記者団から、予備校生は極悪人のような扱いを受けているが、それほどのことをしたと思うかと問われ、「受験生にとってみると、入学試験というたいへん重い、その日のためにしっかり努力をされていることだから、そこに不正があったとするならば、多くの信頼を傷つけること」と、同情しなかった。また、インターネット上の質問投稿サイトを使って漏洩が広がっていることに対して、改めて教育の必要性を語った。「ネット社会の中で、思いがけぬ大きな事例が今回の一つだと思っている。せっかくの科学技術の進歩が国民の安全や安心につながるようにしなければならないので、教育の場においても、しっかり周知徹底を図らなければならない。これからも不断の対応策について考えていかなければならない」携帯の持ち込みを禁止するなど、間近にも再発防止策など対応に迫られている点については、「今年度の入学試験が終了した後、大学の関係者、専門家の意見を聞きながら、来年度に向けて万全を期せるような取り組みをしていかなければならない」とし、その提言時期を明言しなかった。