2010年に最も危険だった「オペレーションシステム(OS)」は、Appleの「Mac OS X」でした。Appleは、2010年11月中旬、「Mac OS X v10.6.5 アップデート」を公開。このアップデートは、ファイルサイズが 644MB 以上もある大規模な更新となり、2010年6月中旬に公開された前回のアップデート以降に確認された多数の脆弱性の修正が含まれていました。Apple製品は更新までの期間が長い傾向にあるため、結果として、ユーザへの危険性を高めたと考えられます。昨今 Mac の利用者が増えていることからも、2011年も引き続き、攻撃の対象となると考えられます。
2010年に最も危険だった「動作環境」は、スクリプトを有効設定にしている Internet Explorer(IE)でした。狙われるブラウザの脆弱性の大半は、現在も、IEですが、Javaに存在する脆弱性も急速にサイバー犯罪者から狙われていることも特筆すべきでしょう。このことから、2011年は、Javaの脆弱性利用の被害が拡大することが予想されます。