経済産業省は25日、「第4回ロボット大賞」を発表。大賞には、トヨタ自動車、オチアイネクサス、名古屋工業大学、首都大学東京が開発した「安全・快適に人と協働できる低出力80W駆動の省エネロボット」が選ばれた。 大賞を受賞したのは、自動車の組立工場においてスペアタイヤを自動車のトランクに搭載するロボット。低出力のモータを用いることにより、人と協働して安全に作業が可能で、既にトヨタ自動車の組立工場にて実用化されている。 審査委員会では、「産業用ロボットは通常、モータの出力が高く、安全のため人と隔離して動かすことが必要である。このロボットは低出力のモータとばねのしくみを利用することで、人との協働作業を実現し、工場におけるロボット活用の新たな可能性を示した」と評価している。 ロボット大賞は、ロボットビジネス振興を目的にした表彰制度で、将来の市場創出や期待度の高いロボット・ロボット部品を広く募集し、92件の応募があった。 今回、92件の応募の中から審査委員会の審査により、将来の市場創出への貢献度や期待度が高いロボット12件が優秀賞を受賞。その優秀賞の中から「第4回ロボット大賞」、「最優秀中小・ベンチャー企業賞」、「日本機械工業連合会会長賞」、「中小企業基盤整備機構理事長賞」及び「日本科学未来館館長賞」が選ばれた。●第4回ロボット大賞「安全・快適に人と協働できる低出力80W駆動の省エネロボット」トヨタ自動車、オチアイネクサス、名古屋工業大学、首都大学東京●最優秀中小・ベンチャー企業賞「HAMDAS-R(ハムダス R)」前川電気●日本機械工業連合会会長賞「注射薬払出ロボットを起点とした薬剤業務支援ロボット群」パナソニックヘルスケア●中小企業基盤整備機構理事長賞超高圧送電線の活線点検ロボット「Expliner(エクスプライナー)」ハイボット、東京工業大学、関西電力、かんでんエンジニアリング、ジェイ・パワーシステムズ●日本科学未来館館長賞「きぼう」ロボットアーム宇宙航空研究開発機構(JAXA)日本電気(NEC)