ニフティのブースでは、同社代表取締役 今村隆氏が「ニフティクラウドの現在と未来」と題して、同社のクラウドビジネスの現状と今後の取組みについて紹介した。 今村氏は、まず企業のサーバ導入に対する課題として、導入までのリードタイム、適性な設備投資、ビジネス拡大時のスケーラビリティ、運用コストの4点を挙げ、これらの課題を解決するものとして、2010年1月にニフティクラウドのサービス提供を開始したと、これまでの経緯を説明。これらの課題は、いずれも同社の顧客企業の課題であると同時に、ニフティ自身の課題でもあったという。実際に、同社は数年前まで4,000台以上のサーバを抱えており、このタイミングでクラウドに移行しなければ、サーバ台数は、そのまま5000台、6000台と増え続けることが予測されたという。 ニフティクラウドは、サービス提供開始後、着実にユーザー数を伸ばし続け、現在は500社以上の企業が利用するまでに成長した。さまざまな業種での利用が見られるが、同社が9月に開始したソーシャルアプリアライアンスプログラム(SAAP)などは、ソーシャルアプリサービス参入企業向けのサービスとして利用が進んでいるようだ。 同氏は、ニフティクラウドの未来として、今後の同サービスの取組みについても、いくつか紹介した。 2010年12月には同サービスのサーバ、ネットワークの稼動率99.95%以上というサービス品質保証(SLA)の提供を開始するという。これは、保証する稼働率が下回った場合に、利用料の返金に応じるというものだ。 2011年1月からは「パートナープログラム」の提供も予定している。これは同社のパートナー企業向けのもので、共同プロモーション、セミナーの開催、Webサイトでの紹介、共同テレマーケティング、開発期間中のニフティクラウド環境の提供、技術情報支援などを盛り込む予定としている。 また、2011年3月にはVPNおよびファイアウォールの提供も開始する予定だという。企業内システムとの連携や、公開サーバとバックエンドサーバの連携など、同サービス利用のすそ野が広がりそうだ。 さらに、ニフティ自体によるアプリケーションサービスとユーティリティサービスを提供し、SaaSパートナーおよびビジネスパートナーからエンドユーザー向けの各種サービスを提供していくことで、ニフティクラウドを中心としたエコシステムの確立を実現していくという。 たとえば、アプリケーションサービスでは、「ニフティクラウド ビジネスメール」や「ニフティクラウド ベーシックホスティング」など、同社がこれまで顧客に提供してきたメールやホスティングのサービスを、ニフティクラウド上で提供していく。 ユーティリティサービスでは、ストレージサービス、バックアップサービス、課金サービスなどを提供し、ユーザーの運用負担の軽減を図る。なお、ストレージサービスにおいては、APIをアマゾンのS3に合わせることで利便性を図っているという。 同社ブース内では、23社のパートナー企業が展示をしているほか、ニフティクラウドの利用事例のパネル展示や事例集の小冊子も配られている。
ビットアイル、System Center 2012 を採用したCLOUD CENTER for Windowsの正式サービスを開始 2012年4月17日 ビットアイルは、マイクロソフトのWindows Server環境に最適…