一方、2009年度の「ワイヤレス系ブロードバンドサービス」契約数は、1,663万(前年度比125%)の見込みで、データ通信系が著しい伸びを示した。2009年度の主要サービス種別毎の契約数は、データ通信系(通信モジュール含)約867万(前年度比148%)、公衆無線LAN約796万(前年度比107%)と推計された。データ通信系サービスは順調に成長している。その背景には、UMPC(Ultra Mobile PC)・ノートPC向けの「データ通信端末(カード・USB型等)」の堅調な伸び、「スマートフォン」の利用増、「MVNO(Mobile Virtual Network Operator)」のサービス増などがあるとのこと。1人で複数キャリアの契約をするケースも増加傾向にあり、「個人」向けサービスとしての「ワイヤレス系ブロードバンド」は、今後も大きな潜在需要があると見ている。
また2014年度の主要サービス種別毎の契約数は、固定系はFTTH約2,816万、DSL約536万、CATVアクセス約505万、ワイヤレス系はデータ通信系(通信モジュール含)約2,879万、公衆無線LAN約1,145万と予測している。固定系は引き続きFTTHが牽引。ただし2011年のアナログ放送停波を期に、契約数の伸びはさらに鈍化するだろうとのこと。ワイヤレス系は、M2M(Machine to Machine)、テレマケティクス等の法人・業務系を中心とした「通信モジュール」型サービスの普及が、市場規模拡大に貢献するとして同レポートは結んでいる。
《冨岡晶》