「データストレージEXPO」では、バックアップやクラスタストレージなど不慮の事故からデータを守るソリューションが数多く見られる。コニカミノルタオプトは、“50年以上の長期間に渡りデータが保持”できるという法人向けの光ディスク「UDO」(Ultra Density Optical)を展示していた。 デジタルデータを長期に渡り保存するのは非常に難しい。HDDやテープは時間とともに磁気が弱くなる可能性があり、DVD-RやCD-Rは熱や光により劣化する恐れがある。いずれも、数十年単位でデータを保存するとなると非常に不安だ。UDOは、長期保存を前提としており、これらの不安を取り除く。 UDOは、英Plasmonが開発した青色レーザーを用いた光ディスクだ。コニカミノルタオプトはUDOのドライブを製造している。UDOのデータ保持期間は規格上50年以上だが、推定では100年以上と非常に長い。メディアは5.25型のカートリッジに納めており、初期のCD-ROMやBlu-rayと同じような形。容量は今のところ両面を合わせて60Gバイトだが、2009年には120Gバイト、2012年には240Gバイトにまで拡大する計画としている。 UDOのディスクには、DVD-Rのように書き込みが1回のみのもの「ライトワンス」と、DVD-RWのように書き換えができる「リライトタブル」(約1万回)の2種類を用意している。しかし、データの改ざんができないことが理由により、販売するメディアのうち80%がライトワンスだ。 日本ではなじみがないUDOだが、担当者によるとアメリカでは法律により公的なデータの保管が厳しく定められているため需要が多いという。有名なところではSOX法があるが、NASAでの導入事例もある。 国内では、法律による長期間にわたるデータ保存が厳しく定められていないため、UDOに対する需要がまだ少ない。だが意外なところで需要がある。それは、コンテンツの保存だ。音楽や写真、映像素材のマスターとして利用するケースがみられるという。