産業技術総合研究所は12日、複数の高精細入力映像のサイズや位置を自由にレイアウトして表示できる超高精細映像処理装置「VMP/SHD(Versatile Media Processor/Super High Definition)」を発表した。 同装置は、横方向4,096画素のデジタルシネマや横方向7,680画素のスーパーハイビジョン、およびそれ以上の任意の表示画素数に加え、RGB 8ビットを超えるディープカラーや次世代の超高品質高精細映像を自由に表示できるのが特徴。また高解像度映像でも遅延が少ないため、リアルタイム性を必要とする応用にも適している。なお、各映像の選択やレイアウトやリモコンを使い、複数のユーザーがそれぞれのリモコンを同時に操作することも可能だ。 先に開発されたVPSディスプレイよりも基板当たりの処理能力が大幅に向上したため、よりコンパクトかつ低消費電力を実現し、さらにはスーパーハイビジョンクラスの映像も手軽に扱えるようになった。各ユニット内の映像処理はFPGAチップを用いたハードウェアで行い、各レイヤの画像の領域指定や拡大・縮小・重ね合わせの制御はソフトウェアで行っている。なお、映像処理は論理回路が書き換え可能なFPGAチップで行っているので、応用の必要に応じて様々な機能追加やチューニングができる。