シマンテックは12日、2007年8月のスパムの状況をまとめた「シマンテック月例スパムレポート」9月号を発表した。 発表によると2007年8月の全送信メッセージ中のスパムの割合は前月より3%多い69%。グリーティングカードスパム手法と似た、メール本文中にYouTubeの動画ファイルへのリンクを張り、ユーザーを特定のWebサイトに誘導する手法が発見されている。YouTubeスパムは8月に発見された全スパムの15%を占めている。 また、7月に急増して全スパムの20%を占めていたPDFスパムは8月末には1%にまで減少し、一時的なものだったことが判明した。画像スパムは依然活発で全スパムの10%前後を占めている。 8月には、7月に引き続き中国のトップレベルドメイン「cn」を含むメールが大幅に増加している。カジノや医薬品の宣伝目的で使用されているものがほとんどだ。また、ナイジェリアの刑法419条(詐欺罪)から命名された「419」スパムは、アフリカの独裁者やアフリカの石油・ガスといった天然資源の販売に関する作り話によって人をだます目的で使われるもので、「親族の相続人を募集します」という題名のメールを開くと本文中で「419」詐欺メッセージを含むWord添付ファイルを開くよう指示されるものが登場している。 また、メール文中に画像を含むものや警察官をテーマとする「学位取得」スパム、ジグソーパズルのように画像を分割した中国の「トレーニングコース案内」スパム、血統書付の子犬を無償で提供する「子犬あげます」詐欺メールなどが確認されている。