アクロディアとシリコンスタジオの2社は2日、携帯機器向け動画圧縮伸張ソフトウェア「VIVID Movie」(ビビッド・ムービー)を開発したと発表した。今後両社は、VIVID MovieをVIVID UIに組み込むほか、その他のアプリケーション向けとしても販売すると共に、動画ソリューションの開発などを共同で実施するとしている。 VIVID Movieは、シリコンスタジオの動画像圧縮伸張技術「XCV(eXtreme Codec for Video)」をベースに、新たな設計コンセプトの下で開発されたもの。携帯電話機や小型携帯機器などの限られたメモリやCPU性能の環境でも高度な動画処理を高速に実現し、リッチなムービーコンテンツを再生できるという。 なお、VIVID Movieはミドルウェアとして携帯機器向けに提供されるもので、アクロディアの「VIVID UI」との連携により、メニュー画面にムービーコンテンツを用いることで表現力の高いユーザインターフェースが実現できるとしている。また、動画像の圧縮率も高いため、コンテンツのダウンロードにも負荷を掛けず、サービス提供に最適なソリューションとして実現可能だとあわせてしている。 VIVID Movieの主な特徴は以下のとおり。・ARMなどの組み込み型省電力CPU用に特化した設計・CPU負荷やメモリ消費量を軽減し、DVDクオリティの動画機能が提供可能・プラットフォームに依存せず、システムへの組み込み自由度が高いミドルウェア●デコーダ機能・省メモリ、省電力に最適化されたデコーダシステムを実現・使用できるバンド幅に合わせてクオリティを自動調整・DVDと同等の再性機能を搭載 (PLAY、STOP、PAUSE、Forward/Backward、Jump、Chapter jumpなど)・ステレオサポート(48KHz)・16bit/24bit/32bitのピクセルフォーマットをサポート●エンコーダ機能・AVI形式(24bit/32bit)の動画サポート・YUV/RGB形式のエンコーダが可能・自動バンド幅調整機能によりクオリティの自動調整が可能・動画像の最終サイズを指定して圧縮可能・AMBS機能により、最適な圧縮率と画質の自動調整が可能 (AMBS:Automatic Movie Best Schemes sequence choice)・GUI操作による各種パラメータの調整や設定が可能