コニカミノルタが3月末でカメラ事業から撤退すると発表したのは、1月19日。各媒体で報じられたとおり、デジタル一眼レフカメラの共同開発で提携しているソニーへデジタル一眼レフカメラシステムの一部資産を3月末に譲渡するという内容で、ご存知の読者も多いだろう。ただ、ニュースリリースなどの発表内容だけでは不明瞭な個所があったため、改めてコニカミノルタフォトイメージングの広報に問い合わせてみた。 問い合わせ内容は以下のとおり。なお、同社広報からの回答は、2月3日時点のものとなる。−−デジタル一眼レフカメラ(DSLR)関連の技術および特許(ライセンス)は、すべてソニーに売却するという理解で正しいのか? それとも、AFセンサーやシャッターユニット、手ブレ補正、レンズなど、一部のライセンスについてはコニカミノルタで持ち続けるのか?A:特許(ライセンス)については、コニカミノルタで保有し、デジタル一眼レフカメラの開発に必要な特許について“使用許諾”を致します。−−ソニー向けのDSLRおよびレンズのみ、来期もコニカミノルタで製造するのか?A:デジタル一眼レフカメラ製造にはノウハウが必要なため、現在のコニカミノルタフォトイメージングのマレーシアの生産会社を活用する予定です。また、レンズの生産の個別の詳細については、回答を控えさせていただきます。−−フォトメーター「フラッシュメーター」「オートメーター」「カラーメーター」の生産、販売、開発は、ソニーへ引き継がれるのか?A:メーターにつきましても3月末の事業終了に向け、生産終了を予定しております。また、ソニー様への“一部資産の譲渡”には含まれませんので、ソニー様での生産、販売、開発が行われることはございません。 ※既存コニカミノルタ製品のアフターサービスはソニーが行なう。−−ソニーへの売却額は公表されるのか?A:具体的な資産譲渡金額についてはコメントを控えさせていただきます。−−一眼レフカメラ(銀塩含む)関連開発者・技術者はソニーへ転籍となるのか? また、その規模は?A:デジタル一眼レフの開発に必要な人員の異動は発生する予定ですが、人数につきましては、公表しておりません。−−米国最大規模のカメラ映像機器展示会「PMA 2006」(2月26日〜3月1日)や、国内最大規模のカメラ映像機器展示会「フォトイメージングエキスポ(PIE)2006」(3月23日〜26日)への出展は中止となるのか?A:PMA、フォトイメージングエキスポとも、出展の中止を決定いたしました。 なお、ソニーからαマウントシステムに準拠したデジタル一眼レフカメラの発売は夏の予定。※本記事の掲載当初、「ソニーからαマウントシステムに準拠したデジタル一眼レフカメラの試作機がPMA 2006に参考出展される見込み」と記述しましたが、PMAへの参考出展はないとのことで誤りでした。該当個所を訂正させていただくとともに、読者ならびに関係者のみなさまにお詫び申し上げます。