シックス・アパートは、ブログ構築ソフトウェアの最新版「Movable Type 3.2 日本語版」の提供を29日から開始した。スパム対策機能を標準搭載したほか、コメント/トラックバック管理機能などを強化し、管理画面のユーザーインターフェイスを改良したもの。また、Movable Typeの開発チームの半分を日本法人に置くことなどが併せて発表された。
Movable Typeは2001年に登場したブログ構築用のサーバーソフトウェアで、現在までに世界中の個人ならびに法人による多くのブログサイトで採用されている。Movable Type 3.2は、米国Six Apartから8月25日(米国時間)に提供が開始され、日本語版については9月9日より公開ベータテストが行われていた。
Movable Type 3.2は、「SpamFighter」という開発コードネームが示すように、迷惑コメントや迷惑トラックバックといったスパムへの対策に重点をおいて開発された。具体的には、コメントやトラックバックがスパムであるかどうかを演算処理によって評価する「SpamLookup」フィルター・プラグインを標準で搭載している。このようなスパムフィルターを搭載したのは、ブログ構築ソフトウェアとしては初めてだという。
またMovable Type 3.2では、コメント/トラックバック管理機能などのコミュニケーション機能も強化され、管理画面のユーザーインターフェイスが改良された。さらに日本語化にあたっては、単なる言語の置き換えでなく、日本語フォントでの表示に合わせてスタイルシートを改善したという。ダイナミック・パブリッシング機能においては、従来MySQL 4.xのみに対応していたが、PostgleSQL、SQLiteにも対応した。
このように、機能面ではメジャーバージョンアップなみの強化・改善が行われているが、バージョンナンバーは3.1から3.2へという変化にとどまっている。これはバージョン番号の整数部が変わらなければ既存ユーザーに無償で新バージョンを提供できるために、あえてそのようにしたという。したがって、Movable Type 3.1 日本語版を既に購入済みのユーザーは、無償でアップデートできる。