マカフィーは4日、2005年7月におけるコンピュータウイルスの検知状況を発表した。この中で同社は、脆弱点を狙うトロイの木馬系ウイルスが、検知企業数で前月の6種から7種、検知マシン数では6種から8種と、前月より増加している傾向を示した。 1位に挙がっている「bo:heap」は、直接のウイルスではなくヒープメモリのバッファオーバーフロー検知だが、これは多量に発生しているトロイの木馬による攻撃の可能性が非常に高いと見られている。 また、2位に挙がっている「Exploit-MhtRedir.gen」は、おもにIISサーバにしかけられるリダイレクターで、従来はあまり多く検知されていなかったが、最近のHTMLメールの増加にともない検知数が多くなっているものと予想されている。 今回の結果を見て、マカフィーの技術統括部長である加藤義宏氏は、「ひと頃と比べトップ10は完全に様変わりし、通常のウイルスでなくフィッシングや脆弱性を狙ったアタックに移行したと言えます」と語っている。 2005年7月度のウイルスTOP10は以下のとおり(数値は検知数)。●企業数[1位] bo:heap(1125件)[2位] Exploit-MhtRedir.gen(930件)[3位] JS/Exploit-HelpXSite(698件)[4位] Exploit-ObjectData.gen(691件)[5位] Exploit-ByteVerify(687件)[6位] Exploit-CodeBase.gen(679件)[7位] Exploit-CodeBase(646件)[8位] W32/Netsky.p@MM(466件)[9位] JS/Exploit-MhtRedir.gen(447件)[10位]VBS/Psyme(407件)●マシン数[1位] bo:heap(3668件)[2位] Exploit-MhtRedir.gen(2037件)[3位] JS/Exploit-HelpXSite(1379件)[4位] Exploit-CodeBase.gen(1332件)[5位] Exploit-ObjectData.gen(1304件)[6位] Exploit-ByteVerify(1271件)[7位] Exploit-CodeBase(1231件)[8位] bo:stack(1118件)[9位] Exploit-URLSpoof.gen(983件)[10位]JS/Exploit-MhtRedir.gen(909件)