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「固定電話事業は2年半前から構想を練っていた」とする孫正義氏 |
受付は9月1日から、サービスは12月1日から開始される。
おとくラインは、ドライ・カッパによりユーザ宅から局舎までの銅線をNTTから借り、局舎で日本テレコムの交換機に接続する固定電話サービス。そのためIP電話ではなく、交換機を用いた固定電話サービスになる。ちなみに、同様の構成を採用したサービスとしては平成電電の「平成電話」が挙げられる。
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「おとくライン」の接続図。NTTの交換機を経由していないのが特徴だ |
基本料金は、アナログとISDN、法人と個人向け、局舎の階級により月額1,417円〜月額3,601円になり、NTTよりも200円安く設定されている。また、施設負担金が不要など、初期費用が低く抑えられているのも特徴だ。
このように基本料金と初期費用は安く押さえられているが、通話料金についてはこれまで日本テレコムが提供していた市内/市外通話サービスと同額だ。しかし、法人向けは無条件で市外通話が55%引き、国際通話は15%引きになる。また個人向けにおいても、発信の回数に応じて割り引かれる。これにより実際には、通話料金もこれまでよりも安くなる。
さらに1年間限定で、ユーザが指定した3か所の固定電話への通話が無料、指定時間帯の通話料金が9割引になるキャンペーンを実施する。このキャンペーンだが「実質、IP電話以上の価格破壊」(ソフトバンク・グループ代表/日本テレコム取締役会議長 孫正義氏)としている。というのも、「個人の場合は3つの電話番号で全体の通話時間の75%に相当する」としていることによるものだ。
ソフトバンクグループ内では、IP電話サービス「BBフォン」を提供しており、2つの電話サービスを展開することになる。しかし、大まかにBBフォンは個人向け、おとくラインは法人向けへの提供が想定されている。「法人のお客さんは寸断は許されない。おとくラインは安定的にサービスを提供できる」としており、法人向けに固定電話の安定性とIP電話並みの料金を売り込んでいく狙いがある。