WIDEプロジェクトと日立製作所は、米ワシントン大学の協力のもと、太平洋を横断する「10GBASE-EX」を用いた10ギガビットイーサの通信実験に成功した。これにより、国際回線での10GBASE-EXの実用性が実証されたとしている。 実験では、大手町と米シアトル市のiDCにそれぞれ日立製作所のギガビットスイッチ「GS4000-160E」を設置。SONETの通信方式の1つで通信速度は10Gbps弱のプロトコル「SONET OC-192」を採用した太平洋横断リンク(約7,700km)に10GBASE-EWで接続した。 このスイッチにそれぞれ2台のPCを接続し、データストリームを約10時間転送したところ、エラーフレームは全く検出されなかったとしている。 また、従来はSONETやSDHを用いたIP通信を行う場合には、PPPを用いてIPパケットを伝送する「POSインターフェイス」を備えたルータが必要だった。しかし、今回の実験で用いた10GBASE-EWは、物理インターフェイスがSONETやSDHに対応しているためPOSは不要だ。そのため、従来の技術と比較して安価に広域ネットワークが構築できるというメリットがある。