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エクストリームネットワークス 森茂人氏 |
このときセキュリティを高める代わりに、ユーザに新たな操作を強いては支持を得られない。森氏は、「有線・無線でも変わらないログイン画面、Windowsログオンと一体化したシングルサインオンが重要」と主張した。
講演の最後に、森氏は「管理者がどんなに強固なネットワークを作っても、社員が勝手にアクセスポイントを設置しただけで、大きなセキュリティホールになってしまう」と強調していた。まさに、ネットワークポリシーの明文化と周知徹底が重要な課題といえる。
■数年のうちに有線と無線は逆転する
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日本ルーセント・テクノロジー 西村光生氏 |
西村氏は無線LANが接続の主流になるためには、スループットの低さとQoS、セキュリティの脆弱性の3点を克服する必要があると語った。
まず、スループットについて西村氏は、802.11nなどさらに高速な無線LAN規格の登場が重要だという。802.11gや802.11aはリンク速度が54Mbpsだが、実効スループットはずっと低い。
次にQoSだが、無線VoIP端末や無線でストリームを視聴するときに重要になる。「現在のように、転送権を早い者勝ちで取得するような仕組みでは、無線VoIPで大きな障害になる」(西村氏)
セキュリティについて、802.1xを使った認証や次世代暗号の「AES」を採用し、強固なセキュリティを使いやすくする必要があるとまとめた。
802.11aや802.11gの登場で、無線LANは実効スループットの面で大きく改善されている。それに対して、セキュリティの強化は取り残されてきた感があったが、今後はこの点でも大きく前進しそうだ。
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