今月は新種のウイルスとしてWORM_DELODER.A(デロダー)が初登場、いきなり5位となった。WORM_DELODER.AはTCPポート445番を利用してネットワーク上のPCに偽装パスワードでリモートログインするワーム型ウイルス。感染すると、PCを起動するごとに自動感染するようにWindowsレジストリを改変し、隠し共有ファイルをすべて無効にする。WORM_DELODER.Aの感染被害の多さの原因は、パスワードの安易な設定とTCPポート445番が使われていることにあるようだ。
また、イラク戦争と前後してメッセージを含んだメール大量送信活動を行うウイルスも話題となっている。ただし、日本での被害報告はないという。
そのほか、圏外だったBKDR_DOMWIS.A(ドムウィス)とNIMDA(ニムダ)が再登場しているのも今月のランキングの特徴だろう。Windowsアップデートなどを使って常に最新バージョンにしておくことは重要だろう。
■ウイルス被害報告ランキング(2003年3月:日本国内)
順位 | ウイルス名 | 被害件数 | 先月の順位と件数 |
1位→ | WORM_KLEZ | 406件 | (1位・442件) |
2位→ | VBS_REDLOF.A | 301件 | (2位・216件) |
3位↑ | WORM_BUGBEAR.A | 208件 | (4位・113件) |
4位↓ | WORM_OPASERV | 123件 | (3位・141件) |
5位 | WORM_DELODER | 83件 | (新規) |
6位↓ | JS_FORTNIGHT.C | 64件 | (5位・53件) |
7位↓ | JS_EXCEPTION.GEN | 45件 | (6位・46件) |
7位→ | PE_DUPATOR.1503 | 45件 | (7位・32件) |
9位↑ | BKDR_DOMWIS.A | 33件 | (圏外・−) |
10位↑ | NIMDA | 29件 | (圏外・−) |