機器の密度とともに発熱が増すインターネットデータセンター(iDC)。空調設備を用いて効率的に冷やすには、iDC内の温度を細かく把握する必要がある。富士通フォーラム 2008では、光ファイバーを用いてiDCの温度を測定するという技術を展示している。 光ファイバーの素材であるガラスは、熱により変化する。この様子は、赤外線レーザーパルスを通すと「ラマン散乱」と呼ばれる変化が現れ、この強弱によって測定できる。このラマン散乱の強弱と時間を元に計算をすると、光ファイバーのどこがどれくらいの温度かが分かるのだ。これに測定誤差の補正と、光ファイバーの敷設に基づいたシミュレーションを組み合わせると、iDC内の温度測定技術として利用できるようになる。 実際に利用する場合は、バネのように巻いてiDC内に光ファイバーを張り巡らせる。今のところ、10kmの光ファイバーを用いると、1万か所以上の温度がリアルタイムで測定できる。