日本放送協会(NHK)、ビー・エイチ・エー(BHA)、米VXD社は、ハイビジョン信号の高圧縮型符号化・伝送装置を開発した。緊急報道向けに開発されたもので、これまでよりも細い帯域でハイビジョン中継が可能になる。 通常、ハイビジョン映像は30Mbps〜45Mbpsに圧縮され専用回線やマイクロ波を用いて伝送されている。今回開発された装置では、XVD社の動画圧縮技術とNHKが開発した画質の劣化を抑える技術を採用。ハイビジョン映像であっても3Mbps〜10Mbps程度のビットレートにまで圧縮できるとしている。 さらにこの装置には、IPで伝送するための機能が標準で装備されており、一般的なブロードバンド回線でも中継回線に利用できる。これにより、ビル内や地下街、などこれまでの無線装置では対応できなかった場所からの中継も可能になるとしている。 ほか、これまでの装置と比較すると消費電力は5分の1に抑えられておりバッテリー駆動にも対応。機動性が確保できるとともに、少ない人員でも中継が行えるため、地域情報番組などでも活躍できるとしている。